mac55’s blog

個人な記録ブログです

闘病にはジョークが効果的

2018年、大腸がんステージ3、がん研有明病院、7時間の大手術、直腸全摘

麻酔から目が覚めると、10本ほどの管が身体中から出ている、痛いし、しんどい

体は動かない、声が出ない、心拍数は高めで、呼吸はジョギングと同じくらいしんどい、苦しい時間が永遠と続く

点滴には痛み止め、さらにモルヒネスイッチを持たされ、痛かったら遠慮なく押してくださいと看護師

押すと幻覚が見えて気持ち悪くなるので、1回しか押さず痛みを我慢することを選ぶ

以前も格闘技で足のスネを骨折した時、整形外科病院でいっさい痛み止めの薬を使わず激痛に耐えた経験がある

(折れた足の激痛で叫んでましたが、それでも痛み止めを拒否するので看護師が不思議がってました笑)

今回も出来るだけ痛みには耐えることにした(痛みに耐える理由は、単なるチャレンジ精神です)

ただ、痛みに耐えるのはかなり体力を消耗するが、しんど過ぎて夜は全く眠れなかったです

 

ジョークその1

しんどくて、意識もうろうとしている私に看護師は「中尾さん、今はつらいと思いますが、動けるようになったら、リハビリしましょうね」

私「100キロのバーベルはありますか?」

看護師「そういうリハビリではないです!ははは!座ることです、立つことです、歩くことです」

担当看護師にウケました

 

ジョークその2

二日間は、体が動かず、呼吸するか、最低限の言葉しか言えない状態の中、眠れない夜がとにかくしんどかったです

しかし、痛くてもモルヒネのスイッチは押しませんでした

24時間、苦しいだけで脳は暇でした

夜、目を開けるとバイタルサインの四つの波形だけが見えていました

めっちゃしんどいけど、めっちゃヒマ



血圧、心拍数、心電図、呼吸数、呼吸の波形というのが、分かったので、イタズラを思いつきました

ジョークその3

夜中に呼吸を止めてみた

そうすると、ナースステーションから、タッ、タッ、タッ、タッ、と看護師さんが走ってきて、「中尾さん大丈夫ですか!」と顔を覗き込んだ時に死んだふりから、笑いを堪え切れずにニヤっとしてバレてしまうパターン、というジョーク

これを数回繰り返しました

モルヒネのスイッチ押すより、イタズラで込み上げる笑いの方がドーパミンが出て痛みやしんどさが緩和されて気持ちよかったのです

ただ、息止めてナースステーションでemergencyブザーを鳴らすイタズラが3回目位から、看護師さんにめっちゃ怒られるようになって、それがまた楽しかったです

当然、看護師達にふざけた患者がいると院内で噂になり、若い看護師達にはウケてました

 

狼と少年ではないですが、実は本当にバイタルが落ちて、院内で処置室に緊急搬送されて本当に死にかけました

医師達が集まって、ベッドの周囲で緊急会議してました

原因は麻酔のアナキラフィシーでショック状態を起こしたのです

アレルギーショックで院内緊急搬送は入院中2回ありました

まさかのアナキラフィーショック状態で院内で緊急搬送

1日で体を動かせるのは、ゆっくり10分かけて寝返りすることだけでした

 

ジョークその4

術後、人工肛門ストーマ)になったのですが、へそ横の腹部から出ている管から便が出るので、意図的に袋を上げて便を逆流させてお腹に戻したり、また下げて便を外に出したり、を繰り返して看護師さんに見せると「何やってるのですか、中尾さん!」と言われて、「暇なので遊んでます」と言ったら、めっちゃウケてました

 

ジョークその5

腹部の人工肛門から、勝手におならがぶりぶり出てしまい、音のコントロールが出来ないまま退院になりました
看護師に「私の仕事は対面のコーチングです、クライアントに聞かれてしまうこのおならの音は、どうしたらいいですか?」と責めた聞き方で困らせました

そのあと、解決案で、「おならと同時に(わーっ)と大声を出せば良いですか?」と実践したらウケてました

 

以上、2%位は話を盛っているかもしれませんが、全て意図的なジョークですので、私は天然で笑われている記憶はほとんどありません

がん研有明病院ですので、死と向き合っている不安な患者さんしかいない病棟で、中尾さんみたいな陽気な人は10年に一人と言われました

よく分かりませんが、自分で陽気な人間ではないと思っています

がん患者の私に、若い看護師から「一緒に写真撮りませんか?」は、めっちゃ嬉しい